2024年12月1日
東京カンテイは26日、首都圏で過去10年間(2002〜2011年)のマンションPBR(中古マンションの資産倍率)と賃料相場から駅別にマンション利回りを試算した結果、「外苑前」が最も買い得な駅だと発表しました。09年以降、4年連続でトップになっています。前年と比較すると、売却での最大差益は9774万円から8729万円、運用した場合の利回りも11.2%から10%とやや縮小しており、最近の中古マンション市況の悪化や賃料水準の低下が反映された結果となりました。2位の「表参道」と3位の「銀座一丁目」は、いずれも直近の3年間で5位以内にランクインし、安定した資産価値を維持しています。ランキング上位のうち、広尾を除いた29駅で資産倍率(PBR)が1倍を超え、月額賃料がすべての駅で25万円以上と高水準でした。昨年22位だった「虎ノ門」が9位、同27位だった「みなとみらい」が12位へと躍進。PBRが最も高いのは「外苑前」の1.46で、2位に「銀座一丁目」(1.40)、3位に「三越前」(1.35)と続いています。いずれも都心に位置して人口集積性が高いのが特長です。「赤羽橋」(5位)や「みなとみらい」(7位)「お台場海浜公園」(10位)「勝どき」(11位)といった、ここ10年で開発が進展し、新駅ができるなどバリューアップしたエリアが上位に食い込んでいます。ただ、都心でも「赤坂見附」(0.70)は下位20駅のなかに沈んでいますが、市場調査部で主任研究員の井出武氏は、「赤坂見附は商業性の高い立地。ワンルームが多いスポットで、ファミリー向けではないところで新築価格が億ションであることが響いている」と分析しています。