国土交通省がこのほど発表した「2013年公示地価(2013年1月1日時点)」によりますと、全国的には依然として地価の下落が見られるものの、下落率は縮小し、上昇・横ばい地点が大幅に増えています。半年に区切ってみても、2012年と同様に前半よりも後半の下落率が縮まるなど、回復基調にある結果となりました。また、宮城県、神奈川県、愛知県では平均変動率がプラスとなり、5年ぶりにプラスエリアが出ています。今回の調査は、時期的な点から「アベノミクス効果」を直接反映するものにはなりませんでしたが、市場では今後に期待が持てる活発な動きも出ているようです。2013年の住宅地の地価変動率(全国平均)はマイナス1.6%(12年比0.7ポイント改善)、商業地の変動率はマイナス2.1%(同1.0ポイント改善)で、上昇地点は、住宅地が全1万7628調査地点のうち1501地点(12年は441地点)、横ばいは3257地点(同1343地点)に増加。商業地については、全6123調査地点のうち上昇が475地点(同93地点)、横ばいが1024地点(同370地点)に増えています。
また、2013年2月の中古マンション価格(売り希望価格を集計・算出し70平方メートル換算したもの/東京カンテイの調査による)も、3大都市圏すべてで底打ちしたことがほぼ確認される状況となりました。首都圏(2801万円)は前月と同値で、東京都(3648万円、前月比0.1%上昇)は横ばい推移、近畿圏(1806万円、同0.6%上昇)は10カ月ぶりに1800万円を上回り、大阪府(1851万円、同1.0%上昇)の堅調ぶりが際立っています。中部圏(1506万円、同0.5%上昇)は3カ月連続で上昇し、名古屋市(1745万円、同0.5%上昇)のほか三河エリアが上昇基調に転じました。
明るい兆しが見え始めた、不動産市況。これからも、より良い投資物件を皆さまにご紹介してまいります。