多摩川住宅ホ号棟マンション建替組合と、参加組合員として事業参画している住友不動産、長谷工コーポレーションは12月2日、東京・調布市に立地する多摩川住宅ホ号棟マンション建替事業が完成したと発表しました。築50年超の11棟・380戸を、地上12階建ての7棟・全900戸「シティテラス多摩川」へと建て替え。エリア内の建て替え第1号物件となります。
「多摩川住宅」は深刻な住宅難に対処するため、東京都住宅供給公社により1968年に完成しました。総敷地面積約50ヘクタール、賃貸住宅1826戸、分譲住宅2048戸、計3874戸の大規模団地で、12階建ての高層建築を始め大型店舗や野球場、テニスコート、公園のほか、小・中学校3校を含む公社初のマンモス団地となりました。完成から半世紀を超え、再生が必要になった「多摩川住宅」の中で、今回、先陣を切って建て替え工事が完成・引き渡しを迎えています。
同建て替え事業は、築40年を目前にした2005年頃に、住民の発意で始まった事業です。建物の老朽化や設備の経年劣化に加え、高齢化が進む中でも5階建ながらエレベーターがないなどの課題があり、また一部の棟で耐震強度不足があることなどから、建替えの検討が進められました。「一団地の住宅施設の規制」がハードルとなったものの、容積率、建蔽率、高さ制限の緩和を受けることにより、380戸(11棟)から900戸(7棟)のマンションへの建替えが可能となりました。新マンションの規模は地上12階建で、「多摩川住宅地区」地区計画エリア内の建替え第1号物件となります。
シティテラス多摩川は、37,000㎡以上の敷地の中で、空地率約55%、緑化率約25%とし、約3,800本の中高木を配置。地区公園、地区広場、コミュニティ街路による景観形成を特徴としています。また、前面棟は多摩川を望む南向き系中心の住棟配置としました。共用施設はオープンラウンジ、コミュニティルーム、ゲストルーム、テレワークルーム等を設けており、間取りは1LDK~4LDK、専有面積は30.68~87.01㎡、延床面積は79,511.38㎡となっています。(建替前の多摩川住宅ホ号棟の間取りは3DK、専有面積は51.06㎡、延床面積は24,612.59㎡でした)
