株式会社東京カンテイは7月28日、主要都市圏の駅別「マンションPBR2016」を発表しました。マンションPBRとは、過去10年(2006~15年)の平均中古マンション(築10年以内)70平方メートル換算価格を、過去10年平均の新築マンション70平方メートル換算価格で除したもので、駅ごとに供給される分譲マンションの資産倍率を示す指標となります。加えて、10年間賃貸住宅として運用した場合の運用益を算出。売却した場合の売却益と運用益の合計による駅別ランキングも公表しました。
首都圏でマンションPBRが最も高かったのは、東京メトロ南北線の「六本木一丁目」駅で、マンションPBRは1.56。2番目に高かったのは京浜急行本線「立会川」駅で1.24。以下、東京メトロ銀座線「外苑前」駅1.23、都営地下鉄三田線「御成門」駅1.22と続きました。
PBRトップの「六本木一丁目」駅は、過去10年の新築マンション価格平均が1億155万円に対して、中古流通価格の平均は1億5,885万円。賃貸した場合の平均月額賃料は44万9,531円で、10年間賃貸した場合の運用益を5,394万円と試算し、年間の利回りは11.0%。売却益と運用益を合算すると1億1,124万円で、こちらも首都圏でトップです。売却益と運用益の合算は、東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅の7,469万円、東京メトロ南北線の「麻布十番駅」の6,266万円と続いています。同社は、「売却・運用益の合算上位30駅の大半が都心部に位置しており、特に港区が15駅ランクインしました。一方、郊外は大手ディベロッパーが強気な価格設定で供給してきた経緯から、新築価格の上昇に加え、都心回帰志向により中古価格や賃料水準が伸び悩み、PBRや売却・運用益の合算では上位に入らなかった」と分析しています。