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マンション賃料、全タイプ微増 東京圏回復基調兆し

住宅新報社が年2回実施している「4大都市圏家賃調査」(17年3月1日時点)がまとまりました。それによりますと、東京圏のマンションの平均賃料はワンルームタイプが7万1954円で前回調査(16年9月1日時点)比0.01%とほぼ横ばいながら微増となり、2期連続で上昇しています。

1LDK~2DKタイプは10万7751円で0.06%上昇となり、2期連続の上昇。2LDK~3DKタイプは13万3949円で0.08%上昇。こちらも2期連続の上昇となり、マンションは全てのタイプで2期連続の上昇となりました。各タイプの上限、下限価格を見ると、2LDK~3DKタイプのみ0.09%の下落となっており、その他は上昇。ほぼ横ばい傾向ですが、下落傾向はひとまず収まったと言えそうです。

アパートの平均賃料は、1K~2DKタイプは6万2572円で0.03%上昇。2DKタイプが8万5295円で0.02%下落。アパートはシングル向けの下限と平均が上昇しましたが、シングル向けの上限と、ファミリー向けで下落となりました。

調査対象の不動産会社からのヒアリングによると、京王線沿線が上昇傾向にあります。「前年より取引件数は減少したが、家賃は上昇傾向で、上げてもお客さんが付いてくる。空室待ちの状況」(東京都・笹塚)。「再開発が進み、ファミリー層が増加中。額面通りで契約できている」(東京都・調布)。また、オーナーごとに取り決めをしている不動産会社も多く、「オーナー次第で、1カ月フリーレントにしている」(東京都・大島)「期間限定で賃料3000円ダウンなどのサービスをしている」(千葉県・行徳)。など。

設備については、家賃に反映されても新しいものが好まれるようで、「オートロックが人気で、高い物件から決まっていく。ただし、エントランスに設置されるカメラは女性に嫌がられる。入退室が分かるというので」(東京都・志村坂上)。

高齢者や外国人などの入居も増えています。「この地域では、特にベトナム人の入居が好調で、口コミで来店する人も多い」(千葉県・新松戸)「高齢者の客が増えているのが肌感覚でも分かる」(神奈川県・横浜市)。

ここ数年の平均賃料の下落傾向は、ひとまず沈静化し、ようやく回復基調に入りました。沿線によっては、明らかな上昇傾向も見られ、オートロックをはじめとした防犯対策がしっかりとした設備面も重視されています。