デューデリジェンスとは、投資家が不動産を取得する前に行う調査のことで、物件に関するさまざまな事実と信頼性について分析することです。
分析するポイントとしては、
1. 対象不動産の把握、
2. 収益内容の把握、
3. 運営費用の把握、
4. 近隣調査・市場調査などが挙げられます。
1.対象不動産の把握
まずは、投資対象となる不動産を把握することが必要です。それは、不動産の所在地(住所及び地番等)や駅からの距離、建物の階数や構造などの物的事項だけではなく、土地と建物の所有者は誰か、及び所有権以外の権利(地上権、賃借権や抵当権など)が付着しているか否かの法的事項も正確に把握することが重要です。
2.収益内容の把握
不動産の物的及び法的な面を調査した後は、収益の源泉となるキャッシュフローの予測を徹底的に行う必要があります。
収益性を分析するには、
a. テナントの信用力、
b. 賃貸借契約の条件、
c. 物件の長期競争力の3つが挙げられます。
a. テナントの信用力は、
入居者が今後賃料を払い続けるだけの収入があるか否か、保証人の信用力はあるのか、補償会社が付いているか否かなどについて調査する必要があります。物件の稼働率にも影響を及ぼしますので、慎重な分析が必要です。
b. 賃貸借契約の条件は、
現行の賃料はいくらなのか、賃料以外に賃貸人に対して支払う費用があるか否か、更新料の有無、敷金の状態などについて賃貸借契約を読み込むことが大切です。
c. 物件の長期競争力は、
不動産の立地条件、建物の維持管理の状態について調査することが必須となります。
3.運営費用の把握
過去1年から3年程度の管理報告書(マンスリーレポート)を分析する必要があるでしょう。PMフィーは妥当か否か、建物管理費用は妥当な額か、もしくは削減できる項目があるか否か、水道光熱費は妥当か否か、原状回復費用は高くないか、今後資本的支出として修繕しなければならない部分はあるか否かについて分析することになります。
4.近隣調査・市場調査
不動産は、近隣の不動産とともに用途的に同質性を有する地域を構成し、これに属することによりその価値が決まります。従って、対象不動産の属する地域を分析することにより、当該不動産をより深く理解することが可能です。このために、近隣調査をする必要性があります。具体的には、その地域が発展しているのか衰退しているのか、その地域に新しく工場が建設される予定があるか、その地域に新しく大学が誘致されるか、路線が延伸して新しく駅ができるかなど、今後の不動産の稼働率にも大きな影響を与えるため、近隣調査は不動産投資に当たって重要な事項となります。
また、現行の賃料は相場に比較して高いか安いかは、今後の対象不動産のキャッシュフローに大きな影響を与えます。このため、市場調査を行い賃料相場を把握することも重要なポイントとなります。
YMCでは、こうしたデューデリジェンスを徹底して行い、お客さまに代わって優良で価値ある不動産物件をリストアップしています。目先の利回りだけにとらわれない堅実な不動産投資を、YMCがお手伝いいたします。