野村不動産ソリューションズは7月26日、「不動産投資に関する意識調査(第15回)」の結果を公表しました。同社が運用する投資用サイト「ノムコム・プロ」の会員を対象に6月下旬に実施。それによりますと、1年後の不動産価格について「上がる」(37.9%)と「横ばい」(42.1%)で約8割を占め、「下がる」は20%でした。
「上がる」との見方は、世界の主要都市に比べて日本は割安との見方がありました。「下がる」では金利上昇の可能性が挙がっています。その金利については、1年後に「上がると思う」(55.4%)が半数超を占めましたが、前年比では7.6ポイント減っています。「ほとんど変わらないと思う」(43.8%)は同7.9ポイント増えました。
投資用不動産の買い時感は、「買い時だと思う」(28.3%)、「買い時はしばらく来ないと思う」(50.8%)、「間もなく買い時が来ると思う」(20.8%)となっています。買い時の理由は「都心や特定地域は値上がり余地がある」との見方が挙がり、買い時がしばらく来ない理由は、「金融機関の融資が厳しい」、間もなく買い時が来る理由は、「地政学的なメリット」や「金利上昇にともない、支払いができない人が増えて売り物件が増える」などが挙がりました。
中長期的な投資スタンスは「積極的に購入していきたい」(34.6%)と「バランスを見て買い替えたい」(40.4%)で75%を占めています。購入したい物件は一棟アパートが最も多く、一棟マンション、ファミリー向け区分マンション、戸建て住宅の順番でした。
金融機関の審査は、この半年間で「厳しくなった」が21.7%(前年比3.2ポイント低下)となり、「変化なし」が59.2%(同0.1ポイント上昇)となりました。「フルローン融資が出にくくなった」や「求められる自己資金の割合があがった」の理由で9割を占めています。借り入れは、地銀やメガバンク、信用金庫・信用組合の利用が減少し、「借り入れはしていない」が41.7%(前年比11.1ポイント上昇)と、キャッシュ買いが急増していることが分かりました。