東日本不動産流通機構(レインズ)は、直近12月の首都圏中古住宅流通の動向を公表しました。それによりますと、マンションの成約件数は2835件(前年同月比1.6%減)となり、5カ月連続で1年前の同じ月の水準を下回りました。ただ、成約価格は平均4373万円(同6.2%増)となり、31カ月連続で上昇しています。
在庫数は4万1665件となり、前年同月比16.6%増と二桁の増加となりました。11カ月連続で増加しており、需給の緩みが顕在化しています。前月比でも1.2%増え、新規登録件数は1万4570件(前月比0.7%増)でした。
エリア別に成約件数を見ると、東京23区は1295件(前年同月比6.6%増)と5カ月ぶりに増加に転じました。一方、多摩は283件(同7.5%減)で5カ月連続で下回っています。横浜・川崎市は462件(同7.6%減)、神奈川県他も167件(同6.7%減)と減少しました。埼玉県は319件(同4.2%減)、千葉県が309件(同11.2%減)となっています。
成約価格の上昇は全エリアで止まららず、1m2当たりの単価ベースで見ると、東京23区は前年同月比6.5%上昇し、多摩も7.7%上がっています。神奈川県他は20%以上のアップ、千葉県も10.8%上昇しました。
戸建て住宅の成約件数は、1036件(前年同月比10.5%減)と二桁の減少となり、12カ月連続で1年前の同じ月の水準を下回りました。一方、成約価格は平均3872万円(同8.7%上昇)となり、26カ月連続で上昇しています。
在庫件数は1万4754件(前年同月比12.1%増)となり、4カ月連続で増えています。前月比でも1.1%増加しました。在庫価格は4637万円と29カ月連続で上がっています。新規の登録件数は4231件(前年同月比6.8%減)となりました。
成約件数をエリア別に見ると、東京23区は199件(前年同月比11.2%減)、多摩が138件(同11.0%減)となり、双方とも12カ月続けて減少しています。横浜・川崎市は137件(同22.6%減)、神奈川県他が103件(同30.4%減)といずれも大幅に落ち込みました。埼玉県は227件(同0.4%減)、千葉県が232件(同3.1%増)です。
マンション同様に成約価格は全エリアで強含みで、東京23区は平均6804万円(前年同月比9.9%上昇)となりました。多摩は4111万円(同19.1%上昇)、神奈川県他が3275万円(同18.9%上昇)といずれも大幅な値上がり幅を示しています。