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不動産投資クラウドファンディング、デジタルで参入機会拡大

2017年の不動産特定共同事業法改正により、小規模不動産特定共同事業を創設され、「クラウドファンディング」で電子取引による不動産投資業務の道が開かれました。そのシステム自体や導入支援サービスの提供も始まり、投資機会の間口を広げ、中小の不動産会社も事業参入しやすくなり、裾野が広がり始めています。

不動産特定共同事業(以下、FTK)は、投資家に出資を募り、不動産の賃貸・売買などで得られる収益を分配するものです。事業参入には、免許要件での資本金や業務管理者の配置などのハードルがあるため、二の足を踏む不動産会社が少なくありませんでしたが、小規模FTKの創設や、資金調達手法でクラウドファンディングが浸透し始め、インターネットを通じた不動産小口化商品が投資の機会を広げています。国土交通省調べでは、FTKのクラウドファンディングは、2018年度の年間26件・出資募集額12.7億円から、2020年度に年間137件・85.6億円に急拡大しました。また、クラウドファンディングのシステムを自社で独自開発しなくとも、ファンド運用の実績を基に、パッケージングしたOEMで提供する導入支援サービスも始まっています。

これらのサービスには、経済産業省の「IT導入補助金」の対象ツールとして認定されているものもあり、今後のトレンドとしては、管理業務に秀でる不動産管理会社が、クラウドファンディングを通じて、新たな投資案件を仲介する時代がくるかもしれません。ただし、投資家を集め過ぎて物件供給が追いつかないと、投資家の満足度を下げてしまいます。システムを導入しても広告戦略を間違えれば、運用コストもかさみます。空き家の再生や地域の活性化を図るなど、明確なテーマや目的を持たせることが、事業の成功のカギとなりそうです。